日本の妖怪といえば、一体どんなイメージを思い浮かべますか?
「怖い」「グロテスク」「おどろおどろしい」…。
そんなイメージを持つ人も多いのではないでしょうか?
しかし!
実は日本の妖怪の中には、驚くほどかっこよくて美しい存在が数多くいるのです!
今回は、そんな「イケメン&美女妖怪」たちをランキング形式でご紹介!
それぞれの妖怪の魅力や伝承を徹底解説していきます。
この記事を読めば、きっとあなたも妖怪のイメージがガラリと変わるはず。
さあ、今まで知らなかった妖怪の世界へ、一緒に旅立ちましょう!
【厳選】日本のかっこいい妖怪ランキングTOP10!
- 大天狗
- 茨木童子
- 雪女
- 猫又
- 酒呑童子
- 玉藻前
- 天狗
- 河童
- 座敷童子
- 鬼
さて、気になるランキング1位は…。
そう!「大天狗」です!
圧倒的な存在感と力強さを誇り、まさに妖怪界の頂点に立つ存在。
その魅力については、後ほどじっくり解説していきますのでお楽しみに!
※このランキングは、筆者の独断と偏見に基づいて作成したものです。
読者の方々によっては、異なる意見をお持ちの方もいらっしゃるかと思いますが、あくまで一例として楽しんでいただければ幸いです。
【今回のランキングの審査基準】
今回のランキングでは、「かっこよさ」を以下の基準で評価しました。
- 外見的なかっこよさ: 美しい容姿、力強い体格、個性的な特徴など
- 内面的なかっこよさ: 勇敢さ、忠誠心、知性、優しさなど
- 物語性: ドラマティックな伝説や逸話、後世に与えた影響など
- 神秘性: 不思議な力や能力、謎めいた存在感など
これらの基準を総合的に判断し、順位付けを行いました。
10位:鬼 – 金棒を振るう豪傑、憤怒の化身
鬼(おに)は、日本の民話に欠かせない存在です。
角が生え、牙があり、赤い肌をしている姿が一般的で、筋骨隆々とした体躯は見る者を圧倒するほどの迫力があります。
鬼は、山や森など人里離れた場所に棲み、超人的な力や怪力で人々を襲うとされています。
しかしながら、鬼はただ恐ろしいだけの存在ではありません。
中には、優しく人間を助ける鬼もいると伝えられています。
また、山の神や守り神として信仰されることもあり、日本の文化において複雑な側面を持つ存在です。
実際、鬼は日本の祭りや伝統芸能にも多く登場します。
例えば、節分の豆まきでは、鬼は邪気を象徴する存在として登場し、豆をぶつけることで邪気を祓い、福を招き入れることを祈願します。
各地に伝わる鬼太鼓や鬼剣舞など、鬼をモチーフにした伝統芸能もあり、力強く勇壮なパフォーマンスが人々を魅了しているのです。
鬼は、私たち人間の心に深く刻まれた力強さの象徴であり、日本の文化を語る上でも欠かせない存在と言えるでしょう。
9位:座敷童子 – 家を守る幸運の守り神
座敷童子(ざしきわらし)は、子どもの姿をした、家を守る妖怪です。
座敷童子は、いたずら好きで家の中で様々な怪奇現象を起こすと言われています。
しかしその一方で、家に幸運をもたらす存在としても有名です。
座敷童子が住み着いた家は繁栄し、子宝にも恵まれるとされています。
また、座敷童子は子ども好きで、大人よりも子どもの方が座敷童子を目撃することが多いようです。
座敷童子は、いたずら好きでお茶目な一面と、家を守るという頼もしい一面を併せ持つ魅力的な妖怪なのです。
8位:河童 – 水辺のトリックスター
河童(かっぱ)は、緑色の肌に甲羅を背負い、頭には皿がある…そんなユニークな姿が特徴的です。
どこかユーモラスな外見ですが、実は水陸自在に動き回る高い身体能力と、水難除けの力や武術に長けた、クールで頼りになる存在として知られています。
古くから伝わる河童の姿は、現代の漫画やアニメにも影響を与え、忍者のような俊敏な動きや水を使った技を操る姿は、多くの人を魅了しています。
水神の化身としての一面も持ち、水辺を守る存在として畏敬の念を集めてきました。
また、河童はいたずら好きで人間を水中に引きずり込もうとすることもあると言われていますが、一方で水難事故から人々を守る、と信じられている地域もあります。
これは河童が水の神様としても信仰されていることに由来しています。
河童は、水辺の秩序を守る、ミステリアスでかっこいい存在なのです。
7位:天狗 – 修験道の使い、山伏を導く天界の住人
7位は、天狗(てんぐ)。
赤い顔に長い鼻、背中には羽を持つ、山に住む妖怪です。
天狗といえば、優れた武芸を持ち、山伏とも深い関わりを持つ神秘的な存在。
その姿は、まさに「山の守護神」と呼ぶにふさわしい風格を漂わせています。
古くから天狗は山で修行する人々の前に現れ、試練を与える存在として描かれてきました。
時には人々を助けたり、導いたりすることもあります。
そんな二面性こそ、天狗の魅力と言えるでしょう。
また、天狗は信仰の対象としても崇められてきました。
天狗の力を借りて、災厄を払ったり、豊作を祈願したり…。
現代でも、天狗を祀る神社やお寺は数多く存在します。
6位:玉藻前 – 傾国の美女、妖狐の化身
第6位は、玉藻前(たまものまえ)。
平安時代末期、鳥羽上皇の寵愛を受けた絶世の美女ですが、その正体は九尾の狐だったと伝えられています。
妖艶な美しさで帝を惑わし、国を傾けようとした…。
そんな伝説が今も語り継がれています。
玉藻前は、もとは中国の殷の紂王を滅ぼした妲己という妖狐で、その後インドに渡り、さらに日本へとやって来たと言われています。
日本では、鳥羽上皇の寵姫となり、その美貌と知性で宮廷を魅了しました。
しかし、陰陽師・安倍泰成によって正体を見破られ、那須野へと逃亡。
最後は討伐され、殺生石へと変化したと伝えられています。
玉藻前は、美しさと恐ろしさを併せ持つ、まさに「魔性の女」と呼ぶにふさわしい存在です。
その物語は後世に多くの作品を生み出し、現代でも人々を魅了し続けています。
5位:酒呑童子 – 鬼の頭領、最強の鬼
5位は、かの有名な酒呑童子(しゅてんどうじ)。
鬼の頭領として、多くの鬼たちを従えていた最強の鬼です。
その圧倒的な力強さは、まさに日本の妖怪の中でもトップクラス!
多くの伝説や物語で、クールでかっこいい鬼の頭領として描かれています。
酒呑童子は、大江山を拠点に数々の悪行を働いていたと言われています。
しかし、最後は源頼光に率いられた武士たちによって討伐されてしまうのです。
『酒呑童子絵巻』には、酒呑童子が頼光一行を客人として丁重に扱い、酒宴を催して歓待する様子が描かれています。
そして、頼光たちが持ってきた酒に酔い潰れ、眠っている間に首を刎ねられてしまうのでした。
その首はなおも頼光の兜に噛みつき、怨念の深さを見せつけますが、最期に「鬼に横道なきものを(鬼は曲がったことや道理にはずれたことはしない)」と言い残したと伝えられています。
その姿からは鬼としての恐ろしさだけでなく、人間味あふれる一面も垣間見ることができるでしょう。
酒呑童子は、力強さと哀愁を併せ持つ、まさに「鬼の王」と呼ぶにふさわしい存在です。
4位:猫又 – 闇夜に蠢く二尾の妖猫
第4位は、猫又(ねこまた)。
老いた猫が化ける妖怪で、尾が二つに分かれているのが特徴です。
長い年月を生きた猫が、妖力を得て猫又へと変化すると言われています。
闇夜に紛れ、二つの尾を妖しく揺らしながら神出鬼没に現れるその姿は、畏怖と魅惑を同時に感じさせます。
古くから、猫又は人間の言葉を理解すると信じられてきました。
時には人間の言葉を話し、人に化けて行動することもあるとされています。
また、猫又は死者の霊を操ることができるとも言われています。
死者の魂をこの世に留まらせたり、あるいはあの世へと送ったりすることができるのです。
猫又は、日本の民話に深く根付いた存在であり、闇夜に蠢く妖猫として、今もなお人々の想像力を掻き立てています。
3位:雪女 – 雪山の氷姫、冷気を操る妖艶な美女
雪女(ゆきおんな)は、雪山に棲む妖怪です。
雪のように白い肌と長く美しい黒髪を持つ、妖艶な美女の姿で現れることが多いとされています。
白い着物を身につけ、雪山で遭難した旅人の前に現れ、冷たい息を吹きかけて命を奪うという恐ろしい伝説は有名ですが、雪女はただ残酷なだけの妖怪ではありません。
雪女は、地方によって様々な伝承が残されています。
例えば、小泉八雲の怪談「雪女」では、雪女は若い木こりの命を奪いますが、もう一人の木こりには情けをかけ、「このことを誰にも話してはいけない」と告げて去っていきます。
その後、木こりは雪女と瓜二つの女性と結婚しますが、ある夜、過去の出来事を話してしまったことで、妻は雪女の姿に戻り、雪山へ消えてしまいました。
この物語は、雪女の美しさと恐ろしさ、そして人間に対する複雑な感情を描いた作品として、多くの人々に愛読されています。
このように、雪女は美しさと恐ろしさ、そして神秘性を併せ持つ存在として、日本の民話や伝説に深く根付いています。
2位:茨木童子 – 酒呑童子に仕える剛腕の鬼
第2位は、茨木童子(いばらきどうじ)!
酒呑童子と並ぶ最強クラスの鬼として知られています。
その荒々しい風貌と、鬼としての圧倒的な力強さ…。
まさに、「鬼の英雄」と呼ぶにふさわしい存在です。
茨木童子は、渡辺綱という武士に腕を切り落とされたという伝説が有名です。
この伝説は、後に羅生門の鬼の伝説と結びつけられることもありますが、元々は別の鬼の物語であったという説があります。
その後、鬼の腕を取り戻すために様々な策略を巡らせ、叔母に化けて渡辺綱に近づき、腕を取り戻すことに成功します。
このエピソードは、茨木童子の狡猾さや執念深さを象徴するものとして有名です。
しかし、茨木童子はただ残忍なだけの鬼ではありません。
酒呑童子に対しては強い忠誠心を持っていたと伝えられています。
二人の関係性は多くの民話や伝説で語られており、単なる主従関係を超えた特別な絆で結ばれていたと解釈されることもあります。
茨木童子は、力強さと忠義心を併せ持つ魅力的な鬼なのです。
酒呑童子への強い忠誠心に加え、渡辺綱に腕を切り落とされるも巧みな策略で腕を取り戻すなど、力強さだけでなく知略にも長けたその姿は、多くの人々を惹きつけてやまないでしょう。
こうした多彩な魅力から、今回のランキングでは酒呑童子よりも上位にランクインしました。
1位:大天狗 – 天狗の頂点に立つ、最強の妖怪
そして、堂々の第1位は…大天狗(だいてんぐ)!
天狗の中でも、特に強力な力を持つ存在です。
大天狗は鼻高天狗や烏天狗など、様々な姿で描かれることがあります。
山々を統べると言われ、山伏や修行者たちから畏敬の念を込めて崇められています。
また、神通力を持ち合わせ、空を飛んだり、風を操ったり…。
まさに不思議な力を自在に操る最強の妖怪と言えるでしょう。
大天狗といえば、大きな団扇を持っている姿が印象的です。
この団扇は、天狗の羽で作った羽団扇であると言われています。
天狗の団扇は風を起こしたり、火を操ったり、魔物を祓ったりするなど、様々な魔力を持つと信じられてきました。
大天狗の中でも特に有名なのが、鞍馬山の大天狗です。
鞍馬山の大天狗は、源義経(幼名:牛若丸)に剣術を教えたという伝説で知られています。
義経は幼い頃に鞍馬寺に預けられ、そこで鞍馬山の大天狗から兵法や剣術を学び、後に優れた武将として活躍したと言われています。
また、太郎坊も日本における有名な大天狗です。
太郎坊は愛宕山に住む大天狗のことで、日本八大天狗の中でも最強と称されるほど強力な力を持つとされています。
安元3(1177)年に京都で起こった大火災は、「太郎焼亡」と呼ばれ、太郎坊の仕業だと噂されています。
その後、人々は太郎坊の祟りを恐れ、愛宕山に火伏せの神として祀るようになりました。
大天狗は力強さと神秘性を併せ持つ、まさに「妖怪の頂点」に立つ存在です。
番外編:まだまだいるぞ!かっこいい妖怪たち
TOP10には惜しくもランクインしませんでしたが、まだまだ魅力的な妖怪はたくさんいます!
例えば…
- 鵺(ぬえ): 頭は猿、体は狸、尾は蛇、手足は虎という、複数の動物の特徴を併せ持つ妖怪。その異形な姿と鳴き声は人々に恐れられました。
- 鎌鼬(かまいたち): 旋風に乗って現れ、人に切り傷を負わせる妖怪。目にも留まらぬ速さで、気が付くと鋭利なもので切られたような傷を負っていると言われています。
- 山姥(やまうば): 山奥に住む老女の姿をした妖怪。人を惑わすだけでなく、時には助けることもあると言われています。
- 絡新婦(じょろうぐも): 美しい女性の姿に化ける巨大な蜘蛛の妖怪。滝壺に棲み、男を誘い込んで糸で絡め取り、水中に引きずり込むという恐ろしい伝説が残っています。
これらの妖怪たちも、それぞれに個性的な魅力を持っていますね。
今回は紹介しきれませんでしたが、日本にはまだまだ多くの妖怪が存在します。
彼らが生まれた背景や人々との関わりを探ることで、日本の歴史や文化をより深く理解することができます。
ぜひこの機会に様々な妖怪について調べてみて下さい。
まとめ:日本のかっこいい妖怪たちから、新たな魅力を発見しよう!
今回は、「日本のかっこいい妖怪ランキングTOP10」をご紹介しました。
いかがでしたでしょうか?
妖怪といえば、怖い、グロテスク…そんなイメージを持つ人も多いかもしれません。
しかし、この記事を通して妖怪たちの新たな魅力を発見していただけたのではないでしょうか?
彼らは力強く、美しく、そして神秘的です。
日本の民話の奥深さを改めて感じさせてくれます。
もし、もっと妖怪について知りたいと思ったら、ぜひ関連書籍やアニメ、ゲームなどをチェックしてみてください。
きっと新たな発見があるはずです。
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さあ、あなたも妖怪の世界へ飛び込んでみませんか?
国立大学にて日本文学を専攻。
一般企業に就職したのち、フリーランスのWebライターに転身。
クラウドソーシングサイトを通じて、大手出版社が運営する本のポータルサイトに書籍レビュー記事を投稿した経験を活かし、2019年に書籍・情報サイト「いかけや日記」を開設。
2020年頃、宝塚歌劇団のファンに。
舞台の原作本を読む機会が増えたことから、2024年、「いかけや日記」を宝塚原作本の紹介を中心としたサイトへとリニューアル。
なお、読書スピードは超スロー。