純文学賞のなかでも最高峰と称される芥川賞。
受賞作なら一読の価値があるのは間違いないですが、それよりも面白い作品があったらそちらを読んでみたいと思いませんか。
そこで今回は、芥川賞受賞作家のなかから、受賞作を超える名作を生み出した作家たちを5人選出。
それぞれの作家のプロフィール、芥川賞受賞作、そして代表的な名作を紹介します。
どれも名作でありながら、個性は全く異なる作品が集まりました。
芥川賞の誕生とその影響力~直木賞との違いは?
芥川賞は、日本の文学界における最も権威ある賞のひとつです。
文藝春秋社の創業者である菊池寛が、友人である芥川龍之介の名を記念して1935年に制定しました。
年に2回授賞されるこの賞は、毎回選考結果が速報で報道され、受賞作品がベストセラーになることもあるなど、高い知名度と影響力をもたらしています。
直木賞と並ぶ日本の二大文学賞として位置づけられている芥川賞ですが、その違いは何でしょうか。
直木賞は新進・中堅の作家を対象にエンターテイメント性を重視した長編小説もしくは短編集の単行本が対象で、一般読者に広く愛読される作品を選出します。
一方、芥川賞は文学的価値を重視し、純文学の中・短編小説に焦点を当てています。
芥川賞と直木賞、どちらもその文学的な質と独自性を評価する基準は高く、受賞作はその年の文学界の最高峰と見なされます。
しかし、その受賞作品が必ずしも作家の最高傑作とは限りません。
ここからは、芥川賞受賞作を超えたと評価される名作を紹介します。
芥川賞受賞作を超えた名作①:安部公房『砂の女』
芥川賞受賞者の中でも、数々の名作を生み出した作家の一人が安部公房です。
彼の名を一躍有名にした作品『壁―S・カルマ氏の犯罪』も素晴らしい一冊ですが、ここではその後に書かれた『砂の女』に注目しましょう。
安部公房のプロフィール
安部公房は1924年に東京で生まれ、幼少期を中国で過ごしました。
1951年に短篇小説『壁―S・カルマ氏の犯罪』で第25回芥川賞を受賞し、その名を広く知られるようになります。
しかし、安部公房の才能は、芥川賞だけにとどまりません。
後に紹介する1962年発表の名作『砂の女』では、世界中から高い評価を得ることになります。
彼の作風を一言で表すなら、「超現実主義(シュルレアリスム)」でしょう。
安部公房は、一見すると現実的ではないように見える世界を描きながら、その奥にある人間の心理や存在の根底を深く掘り下げています。
その他、彼の主な作品には戯曲『友達』や『緑色のストッキング』などがあり、前者は第3回谷崎潤一郎賞を、後者は第26回読売文学賞を受賞しています。
彼の作品は海外での評価も高く、「ノーベル文学賞に最も近い作家」とまで言われていましたが、1993年、受賞寸前で急性心不全により急逝しました。
安部公房の作品は現代文学に大きな影響を与え、今も多くの読者や作家に愛され続けています。
芥川賞受賞作『壁―S・カルマ氏の犯罪』
『壁―S・カルマ氏の犯罪』は、安部公房が若干27歳で芥川賞を受賞した作品です。
選考会では、その新奇さと独特の文体が高く評価されました。
物語は、ある日突然自分の名前を失ってしまった男が、社会で生きられなくなった様子を描いています。
始めはとっつきにくいと感じるかもしれませんが、何度も読み返すうちに自分なりの解釈をしてみたり新たな発見があったりと、読者を魅了する力のある作品です。
主人公が直面する「壁」は一体何を意味するのか、考えながら読んでみると面白いでしょう。
『壁―S・カルマ氏の犯罪』の口コミを見る名作『砂の女』
『砂の女』は安部公房の真骨頂とされ、戦後文学の最高傑作のひとつとも言われている作品です。
1963年に第14回読売文学賞を受賞し、その翌年には映画化もされました。
また、この作品は20数カ国語に翻訳されており、フランスでは最優秀外国文学賞を受賞するなど、海外からも高い評価を得ています。
物語は、砂丘へ昆虫採集に出かけた男が、砂穴の底に埋もれていく一軒家に閉じ込められるところから始まります。
その村では毎日砂を穴の外に掻き出さないと家が埋もれてしまうため、労働力を欲していたのです。
男はあらゆる手段で脱出を試みますが、失敗を繰り返すうちに自由のない砂の生活に馴染んでいくのでした。
この小説は、安部公房の持ち味でもあるシュルレアリスムの要素を取り入れた独特な世界観と深い人間観察が一層引き立った作品で、読者に多くの問いを投げかけます。
孤独や追い詰められた状況が描かれることで、人間の欲望とは、自由とはといった普遍的なテーマについて考えさせられるのです。
『砂の女』には一度読んだだけでは理解しきれない深さがあり、何度でも読み返したくなります。
芥川賞受賞作とはまた違った、安部公房らしい世界と出会えるでしょう。
『砂の女』の口コミを見る芥川賞受賞作を超えた名作②:吉田修一『国宝』
次に紹介する名作は吉田修一の『国宝』です。
デビュー以来、最高傑作を生み出し続けている吉田修一。
今後もさらなる名作が誕生することでしょう。
吉田修一のプロフィール
吉田修一は1968年長崎県生まれ。
1997年に『最後の息子』で第84回文學界新人賞を受賞し、作家デビューしました。
2002年には『パレード』で第15回山本周五郎賞、『パーク・ライフ』で第127回芥川賞を受賞。
純文学と大衆小説の文学賞を両方受賞したということで話題になりました。
その後も2007年に『悪人』で第61回毎日出版文化賞と第34回大佛次郎賞を受賞、2010年に『横道世之介』で第23回柴田錬三郎賞を受賞するなど、数々の名作を生み出し続けています。
なお、『パレード』、『悪人』、『横道世之介』を始め多くの作品が映画化されており、中には舞台化・ドラマ化された作品もあります。
さまざまな賞を受賞していることからもわかるとおり、作品ジャンルの幅広さが彼の魅力です。
彼の作品は英語、フランス語、中国語、韓国語などに翻訳されており、世界からも注目を集める作家です。
また、彼は2016年より芥川賞の選考委員を務めています。
芥川賞受賞作『パーク・ライフ』
『パーク・ライフ』は、現代社会に生きる一人の男の日常と内面を描いた物語で、選考委員から圧倒的な支持を得て芥川賞を受賞した作品です。
ストーリーは、日比谷公園で昼を過ごす男性が主人公。
そこで出会った、いつもスターバックスのコーヒーを飲んでいる女性との微妙な距離感が描かれています。
特別な事件などは何も起こらない平凡な日常と男女の姿がとてもリアルに感じられます。
『パーク・ライフ』の口コミを見る名作『国宝』
『国宝』は『悪人』から10年、作家生活20周年の節目を飾った作品です。
4年の年月をかけて書き上げられた大作で、吉田修一の最高傑作と言われています。
2017年から朝日新聞に連載する形で発表されました。
連載当時から話題となり、のちに単行本化、2019年に第69回芸術選奨文部科学大臣賞と第14回中央公論文芸賞をW受賞しています。
また、吉沢亮主演、横浜流星共演での映画化が決定しており、監督は『悪人』や『怒り』と同じく李相日、脚本は『八日目の蝉』や『サマーウォーズ』などで知られる奥寺佐渡子が務め、2025年に公開されるとのことです。
物語の舞台は1964年の長崎。
主人公の立花喜久雄は任侠の一門に生まれながらも、持ち前の美貌ゆえに女形歌舞伎役者として生きていくことに。
そこでは生い立ちも才能も異なる俊介との出会いが。
そして舞台は長崎から大阪、オリンピック後の東京へと移り、2人は芸の頂点へと登りつめていきます。
この小説では、歌舞伎役者の道を極める喜久雄と俊介の姿が独特の語り口で描かれています。
この語り口は、作者がテレビで見た歌舞伎役者の口調を参考にしたものだそうです。
熱量とスピード感にあふれる作品で、小説を読んでいるのにまるで舞台を観ているかのような気分になれます。
魅力的な登場人物が多く感情移入もしやすいので、歌舞伎が好きな人はもちろん、歌舞伎をあまりよく知らない人でも問題なく楽しめます。
むしろ、この作品を読んで歌舞伎に興味を持ち始める人がたくさんいるかもしれません。
何度でも立ち上がる主人公の生き様に感動すること間違いなしの物語です。
『国宝』の口コミを見る芥川賞受賞作を超えた名作③:川上未映子『夏物語』
続いて選んだ作品が川上未映子の『夏物語』です。
本作は彼女の芥川賞受賞作を進化させたものと表現することもできます。
2冊あわせて読んでみるのがおすすめです。
川上未映子のプロフィール
川上未映子は1976年大阪生まれの作家で、デビューしたのは2007年です。
翌2008年には『乳と卵』で第138回芥川賞を受賞しています。
さらに、2010年には『ヘヴン』で平成21年度芸術選奨文部科学大臣新人賞と第20回紫式部文学賞をW受賞、2013年には短編集『愛の夢とか』で第49回谷崎潤一郎賞、2016年には『あこがれ』で第1回渡辺淳一文学賞と数々の受賞歴があります。
2023年7月には、『愛の夢とか』収録の短編「アイスクリーム熱」を原作とした映画『アイスクリームフィーバー』が公開。
川上未映子作品初の映画化となりました。
監督はアートディレクターの千原徹也、主演は吉岡里帆で、モトーラ世理奈や水曜日のカンパネラの詩羽、松本まりかも出演しています。
そんな彼女の作品には、リズミカルで詩的な美しい文体を用いて女性性や社会問題などに向き合ったものが多く見られます。
読書体験を通じて、これらの問題に対しての新たな視点を得ることができるでしょう。
ちなみに、彼女は2024年7月から芥川賞の選考委員を務めることが発表されています。
芥川賞受賞作『乳と卵』
『乳と卵』は『文學界』2007年12月号に掲載された小説です。
改行がなく、大阪弁の語り口が延々と続く文体が特徴で、芥川賞の選考会ではこの点が高く評価されました。
物語は、主人公の夏子が暮らす東京のアパートにやってきた、豊胸手術を受けようとしている姉の巻子と、その娘で思春期の緑子との3日間を描いています。
女性としての性の問題、身体、コンプレックスなどに真正面から向き合った作品です。
『乳と卵』の口コミを見る名作『夏物語』
2019年に発表された『夏物語』は、芥川賞受賞作『乳と卵』を下敷きにした長編小説です。
同年に第73回毎日出版文化賞文学・芸術部門を受賞し、2020年の本屋大賞にノミネートされたほか、テレビや新聞などのメディアでも大きく取り上げられました。
その反響は国内だけにとどまらず、米TIME誌が選ぶ2020年ベスト小説10冊や米New York Timesが選ぶ今年の100冊、米国図書館協会が選ぶ2021年ベストフィクションの11冊に選ばれ、世界でも絶賛されました。
本書は世界40カ国以上で翻訳され、俳優のナタリー・ポートマンもInstagramで本書を紹介しています。
本作の主人公は『乳と卵』にも登場した夏子。
物語は豊胸手術をするために上京してくる姉・巻子を駅で待つところから始まります。
『乳と卵』でも描かれた3日間がこの物語の起点なのです。
そして、月日は流れて8年後。
38歳になった彼女は、パートナーなしの妊娠・出産を目指すようになります。
そんなある日、彼女は精子提供で生まれ、本当の父親を探す逢沢潤と出会うのでした。
この世に生まれてきたこと、子どもを産んで母親になること、産まない選択をすること。
生理・妊娠・出産を経験する女性の身体や生き方、生殖倫理がテーマの作品です。
子どもを持つことがいいことなのか、なぜ子どもが欲しいと思うのか。
はっきりした答えの出ない問題について考えさせられます。
生まれてくること、生きることについて問いかける本作は、女性だけに限らず、男性の心も揺るがすことでしょう。
『夏物語』の口コミを見る芥川賞受賞作を超えた名作④:津村記久子『水車小屋のネネ』
続いて紹介する芥川賞受賞作を超えた名作は、津村記久子の『水車小屋のネネ』です。
今回取り上げる作品の中では最も読みやすいといえるでしょう。
津村記久子のプロフィール
1978年大阪生まれの津村記久子は、2005年「マンイーター」(のちに『君は永遠にそいつらより若い』に改題)で作家デビューしました。
本作はいきなり第21回太宰治賞を受賞しています。
その後、2008年には『ミュージック・ブレス・ユー!!』で第30回野間文芸新人賞を受賞し、2009年には『ポトスライムの舟』で第140回芥川賞を受賞します。
さらに、2011年に『ワーカーズ・ダイジェスト』で第28回織田作之助賞、2013年に「給水塔と亀」で第39回川端康成文学賞、2016年に『この世にたやすい仕事はない』で第66回芸術選奨文部科学大臣新人賞、2017年に『浮遊霊ブラジル」で第27回紫式部文学賞と、その勢いはとどまることを知りません。
なお、デビュー作の『君は永遠にそいつらより若い』は2021年に映画化されました。
彼女の小説には仕事をテーマにしたものが多く、働く人の辛さや本音がリアルに描かれています。
その一方、作中にはクスッと笑えるようなユーモアも含まれていて、読みやすいのが特徴です。
芥川賞受賞作『ポトスライムの舟』
津村記久子が芥川賞を受賞した作品は『ポトスライムの舟』。
29歳、社会人8年目、工場勤務で手取り年収163万円の主人公ナガセが、世界一周旅行の費用が自分の年収と同じ金額で、1年分の勤務時間を世界一周という行為に換金できると気づき――というストーリーです。
時代をリアルに捉えた点が評価され、受賞に至りました。
働くことについて考えたくなる小説です。
『ポトスライムの舟』の口コミを見る名作『水車小屋のネネ』
『水車小屋のネネ』は、津村記久子作品で初めて日刊の新聞連載という形で発表された作品です。
2021年7月から1年にわたって毎日新聞で連載され、2023年に第59回谷崎潤一郎賞を受賞しました。
また、本の雑誌が選ぶ2023年上半期エンターテインメント・ベスト10で第1位、紀伊國屋書店スタッフが薦める「キノベス!2024」で第3位、2024年本屋大賞ノミネートと、全国の書店員・読者・メディアから共感の声が上がっています。
物語の主人公は、2人だけで生きていくことを決めた18歳の理佐と8歳の律の姉妹。
2人はたどり着いた町でしゃべる鳥のヨウム・ネネと出会います。
そのほか、ネネのいる水車小屋で番人として働き始める青年・聡や、水車小屋に現れた中学生・研司など、ネネに見守られながら助け合い支え合う人々の40年間が描かれています。
人に親切にする優しさにあふれたハートフルな家族小説で、もらった優しさが次の優しさに繋がっていく、読んでいるこちらの心まで温かくなるような作品です。
人間の3~5歳の知能を持つといわれるネネの活躍もチャーミング。
児童文学的でもありますが、登場人物の言葉は大人の心にも沁みること間違いなし。
感動の声が続出する、読みやすくて深い物語です。
『水車小屋のネネ』の口コミを見る芥川賞受賞作を超えた名作⑤:円城塔『文字渦』
芥川賞受賞作を超えた名作として最後に紹介するのが、円城塔の『文字渦』です。
文章を形成する「文字」そのものに着目した、唯一無二の作品だといえるでしょう。
円城塔のプロフィール
円城塔は1972年に北海道で生まれ、2007年に『Self-Reference ENGINE』でデビューしました。
同年、『オブ・ザ・ベースボール』で第104回文學界新人賞を受賞し、2010年には『烏有此譚』で第32回野間文芸新人賞を、2011年には第3回早稲田大学坪内逍遙大賞奨励賞を受賞しています。
そして、翌2012年には『道化師の蝶』で第146回芥川賞を、伊藤計劃との共著である『屍者の帝国』で第33回日本SF大賞特別賞を受賞しました。
また、2013年にデビュー作『Self-Reference ENGINE』の英訳がアメリカでフィリップ・K・ディック記念賞の特別賞に選出されるなど、海外でも高い評価を得ています。
さらに、2015年には『屍者の帝国』がアニメ映画化。
主人公ジョン・H・ワトソン役を細谷佳正が、ワトソンに付き添うパートナーの屍者フライデー役を村瀬歩が、謎めいたヒロインのハダリー役を花澤香菜が担当しています。
そんな円城塔作品の特徴は、とにかく難解であることです。
普通に物語が描かれるのではなく、解説文のように感じられる作品や、注釈も本文として扱われる奇妙な文体の作品、独特な理論が展開される作品など、仕組みが面白い作品がたくさんあります。
それだけでなく、書かれている内容も難しいものが多いです。
円城塔は理系出身なので、数学、物理の知識が土台になっていることもあります。
初めて読む人は困惑するかもしれませんが、その反面、ハマってしまうと抜け出せない中毒性も兼ね備えています。
芥川賞受賞作『道化師の蝶』
『道化師の蝶』は『群像』2011年7月号にて発表された小説です。
ⅠからⅤまでの5つの章で構成されていて、それぞれ異なる「わたし」が語り手になっています。
基本的には小説『猫の下で読むに限る』の作者である友幸友幸と実業家のエイブラムス氏の物語で、Ⅴまで読むとストーリーが一周するのですが、途中に内容が食い違う箇所もあり、すんなりとは理解できません。
その難解さゆえに、芥川賞の選考会では「賛否がこれほど大きく割れた候補作は珍しい」と言われ、「2回読んだが2回とも途中で寝た」と言った選考委員もいたほどです。
その一方、新しい読書体験ができるとして本作を称賛する人も多くいます。
『道化師の蝶』の口コミを見る名作『文字渦』
円城塔作品の中で、SNSで大きな話題となったのがこの『文字渦』です。
『新潮』2016年5月号にて発表され、2017年に第43回川端康成文学賞を、2019年に第39回日本SF大賞を受賞しています。
本書は文字がテーマの小説で、古代の漢字の始まりから未来、文字のあの世までを描いた連作短編集です。
収録作品は「文字渦」、「緑字」、「闘字」、「梅枝」、「新字」、「微字」、「種字」、「誤字」、「天書」、「金字」、「幻字」、「かな」の12編。
表題作は、陶工が秦の始皇帝の求めに応じて皇帝像を作ろうとするも、見るたびに始皇帝の名と姿が変わり、その正体を捉えることができない、という物語です。
ほかに、文字同士を闘わせる遊技がテーマのものや、ルビが本文を横取りしていく作品など、文字が自由に動きまわる小説となっています。
すべて趣向の異なる「文字」についての物語。
生きている「文字」と出会うことができます。
また、作中には古今東西、文系理系さまざまなパロディが登場。
これまで読んできたどんな作品とも異なるタイプなので、初めて読む人は戸惑うこと間違いなしです。
作者の大胆な発想と文字遊びの世界にぜひ浸ってみてください。
『文字渦』の口コミを見る読むべき作品はこれ!名作選びのポイント
ここまで、芥川賞受賞作家5人の名作5作品を紹介しましたが、どの作品から読み始めればいいか迷う人もいるでしょう。
そこで、ここでは、自分に合った作品を選ぶためのポイントを紹介します。
これらのポイントを参考に、ぜひあなた好みの作品を見つけて読書を楽しんでみてください。
小説は聴く時代へ!Amazonオーディオブック「Audible」で名作を楽しもう
読書をしたいと思っていても、学業・仕事や家事に追われて忙しく、なかなかまとまった時間を確保できないという人も多いのではないでしょうか。
そんな人におすすめなのが、Amazonオーディオブック「Audible(オーディブル)」です。
「Audible」なら、通勤・通学中や家事の合間など、スキマ時間に小説を聴くことができます。
今回紹介した名作のなかでは、『国宝』、『夏物語』、『水車小屋のネネ』が配信されています。
特に、『国宝』は尾上菊之助がナレーションを担当しており、特典音声もついているのでおすすめです。
ぜひ、この機会に「Audible」で名作の世界を存分に味わってみてください。
【公式サイト】Amazonのオーディオブック | 30日間の無料体験はこちら珠玉の名作5選で、あなたの人生を豊かに
今回紹介した5冊は、いずれも芥川賞受賞作家による珠玉の名作です。
どれも受賞歴があり、世間から高い評価を得ている作品ですが、それぞれ個性が異なっていて、違った読後感を得られることでしょう。
また、「Audible」で名作を聴いてみると、新たな視点で作品を楽しむことができます。
ぜひ読書を通じてあなた自身の探求心を刺激してみてはいかがでしょうか。
【公式サイト】Kindle Unlimited | 200万冊以上の本が読み放題!30日間の無料体験はこちら
国立大学にて日本文学を専攻。
一般企業に就職したのち、フリーランスのWebライターに転身。
クラウドソーシングサイトを通じて、大手出版社が運営する本のポータルサイトに書籍レビュー記事を投稿した経験を活かし、2019年に書籍・情報サイト「いかけや日記」を開設。
2020年頃、宝塚歌劇団のファンに。
舞台の原作本を読む機会が増えたことから、2024年、「いかけや日記」を宝塚原作本の紹介を中心としたサイトへとリニューアル。
なお、読書スピードは超スロー。